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Julia Pippig

Julia Pippig

Julia Pippig

Federation of German Scientists/Executive Board Member,
International Network of Engineers and Scientists for
Global Responsibility (INES)
No Nukes! Women’s Forum 2013


こんばんは。ご招待に感謝します。私はこのたび、世界大会に参加し、そして今晩このつどいに参加できることを本当にうれしく思っています。日本は初めてです。私は今日ここに、世界的責任のための科学者技術者世界的ネットワークという団体・INESを代表して参加しています。INESは核兵器廃絶と、科学技術を平和と持続可能な発展のために活用することをめざして活動しています。

ご存じのように、今から10年後、ドイツからすべての原発がなくなります。
原発の段階的廃止は、とても大きな課題です。でも、それは可能であり、私たち市民がそれを進めていくのです。

原発への依存をやめて再生可能エネルギーに移行するというドイツの決断は、特別大きな意義をもっています。原発と核兵器は切り離すことができないものだからです。どちらも同じ技術とノウハウにもとづいています。どちらも事故や拡散、意図的な使用など、制御不能の核による大惨事を引き起こす危険があります。さらに、核の廃棄物とその処理の問題には、まだ解決方法がないのです。

私たち女性にとって、核兵器廃絶と原発からの脱却は、特別に重要です。これらの技術がもたらす健康へのリスクは、女性や子どもにより危険な影響を及ぼします。死の灰や放射能は、出生異常を増加させます。原発の近くに住む子どもたちは、白血病のような命にかかわる病気のリスクが高いのです。私たちの政府が原発や核兵器をつくり維持するために使っているお金は、国民や社会サービスのために使われるべきです。

核兵器という選択肢を持ち続けることによって、国際社会は古い家父長的な権力構造に縛り付けられています。私たち女性が、核兵器を廃絶して新しい形の協力と紛争解決を実現する、その先頭に立ちましょう。

これには、新しい生活スタイルと持続可能な消費も必要になります。この点でも、女性は中心的役割を果たします。子どもたちや将来の世代の教育に、主要な責任を負っているのは女性だからです。再生可能エネルギーは、地域社会に持続可能で、独立した、安全なエネルギーを供給します。気候変動に対応し環境を守る上でも、不可欠です。

ドイツの反核運動が原発からの脱却をかちとるまで、30年以上かかりました。声をあげて私たちが住みたいと思う世界、子どもたちに手渡したいと思う世界のありかたを決めるのは、市民として、女性としての私たちの権利です。力を合わせて、原発も核兵器もなくしましょう。

ノーモア・ヒロシマ! ノーモア・ナガサキ! ノーモア・フクシマ! ノーモア・ヒバクシャ!
ありがとうございました。

 

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